”(鵜)う~の!はまなす商店街”にあづまっぺ!!
始めて釜石市鵜住居町にある“う~の!はまなす商店街”へやってきてから3日目。
遠野から釜石まで電車でぴったり1時間。
そこから100円で市内を循環するワンコインバスに揺られて20分。
雪景色には慣れても崩れた防波堤や瓦礫の山は、通るたびに力がこもる。
ワンコインバスは仮設をくまなく通るので、乗り合った地元の方とお話できるのが利点。
昨日はバスの行き先を間違え慌てて途中下車。
鵜住居行きの路線まで歩いて戻ったものの次のバスは1時間後…。
その窮地を救ってくださったのが停留所前の仮設で一服していたお父さん!!
はまなす商店街まで車で送ってくださる最中、
車の速度を落として教えてくださったのはお父さんの家があった場所。
いろんな不安や現状を話してくださった。
お父さんからいただいた“がんばって”の応援に。
私たち、ふるさと応援隊の団長は釜石のお父さんやと実感。
さて。
ここ“う~の!はまなす商店街”では私たち関大生2人は、
北海道のNPO法人“ねおす”の一員として活動中。
何故?
それは、また次に書きます。
まずは明日のキャンドル企画がんばっぺし!
写真①:どの辺りにキャンドルを並べるか検討中
作業の必要性
3月9日(金)は清掃部の活動に参加させていただきました。この日は気仙沼に来て一番肉体的にハードな日となりました。清掃部は主に民家の瓦礫の片づけや壊れたアパートの解体などの仕事をしています。
活動内容は伐採した竹を軽トラックでがれき置場に持って行くというものでした。竹の量が非常に多く、現場と瓦礫置場を何往復もしました。
写真ではわかりにくいですが大量の竹がありました。
これらをトラックで運びます。
瓦礫置場。ここでは種類別にごみが分別されています。
私は、この時、なぜ竹の回収をするのかという疑問を持ちました。確かに竹の回収は必要なことかもしれません。しかし、今回瓦礫置場にあった竹は震災前からもともと同じ場所に生えていて、震災後も変わらない状況のものです。瓦礫の片づけなどの作業は無料で行われるのでそれに乗じて庭の草刈など、震災の被害とは直接的には関係ないと思われる様々な作業を依頼する人がいるそうです。これは非常に難しいことだと感じました。どの作業が必要であるか、そうでないかを判断するのは非常に難しいからです。このような問題についてももっと考えなければならないと感じました。
地震が引き起こした「陸の津波」
今回の震災で決壊した須賀川市ある藤沼ダムに連れていっていただきました。3月11日に発生した東日本大震災の強い揺れを受け、地震直後にダムは決壊し家屋や田畑を流失しました。下流の長沼地区と滝地区では死者7人、行方不明者1人の8人が犠牲になりました。そして、全壊した家屋は19棟、床上浸水家屋55棟という被害を出しました。
ダムの周囲は一周できるように歩道と車道で囲まれていましたが、震災で歩道は崩れ落ち、とても歩ける状態ではありませんでした。
≪写真1:崩れ落ちた歩道≫

決壊した方向に向かって車道を歩き進めるごとに道のひび割れは大きくなり今回の震災の被害の大きさを物語っていました。
≪写真2:ひび割れた道路≫

決壊部分は震災前にあった道路もなくなりすべてが流されていました。ニュースなどでは沿岸部の津波による被害や原発事故が多く取り上げられていますが、私たちが見に行った藤沼ダムは甚大な被害、犠牲者が出たにも関わらずあまり報道されていないのが現状です。
≪写真3:決壊部分≫

そして、現在課題とされているのが今後のダムの補修についてです。灌漑地域では田畑(水田)に支障が出ており、農業用水の必要性から早期の復旧を望む声があがっていますが、用水の必要性を認めながらも同じ場所での補修を行うことが危険であるという意見があり、再建について地域住民の意見は複雑であるようです。課題となっている藤沼ダムは貯水容量が約150万トンの灌漑用ダムで「アースフィルダム」と呼ばれる台形状に土を盛って作られたダムです。そして、震災前から老朽化で水が漏れていたため改修工事が行われていました。地域住民からは耐久性に問題があるのではないかと懸念されていたようです。このように早期の復旧を望む住民の方、震災前や補修に関する不安を感じている住民の方の双方が安全で安心して生活を送れるような対策が取られるべきではないかと感じました。また、この被害をたくさんの人が知ることで今まであまり知られていなかったダムについてのリスクの認識がされるのではないかと考えました。
仮設住宅へのパフォーマンス
今日は気仙沼復興協会での福祉部での二日目の活動でした。
今日は昨日に引き続き、仮設住宅でのお茶会に参加させていただきました。お茶会とは仮設住宅の集会所で住民の方々とお茶を飲み、いろいろなお話をする会のことです。そこでは震災のことはもちろん、普段の趣味についてなど震災とは違ったお話などもします。お茶会で会話をすることは住民の方々の心の健康のために非常に重要な役割をします。また、仮設住宅では知らない人同士が同じ建物で暮らしていることもあるので、お茶会は住民同士の交流の場としても非常に大切なものだと感じました。
お茶会
今日は県外から来られた方によってパフォーマンスが行われ、有名グループのコーラスや大道芸の方のパントマイムなどが披露されました。パフォーマンスはパントマイムでは住民の方も一緒に参加し、コーラスではみんなで声を出したりして一体感を感じられるもので、個人的にも観ていて非常に面白かったです。パフォーマンス中は終始笑い声が絶えなかったです。中にはおなかが痛くなるくらい笑ったという方もいました。このように心から笑うということは仮設住宅で生活していくうえで非常に重要なことなのだと思いました。住民の方々が心笑っている姿を見て心が和みました。このような企画を手伝わせていただいて本当によかったと思いました
この二日間福祉部で活動させていただいて、住民の方々の声を聞くことができました。最も印象的だったことは高台への集団移転についてです。今後再び来るかもしれない津波に備え、高台へ移転することは防災の面においては非常に重要なことです。しかし、自分が住んでいた場所を離れたくないから、高台への移転に反対する人も居ます。故郷を離れたくないという気持ちは理屈では言い表せないものだと思いました。私も故郷が大好きで自分にとって一番心が落ち着く場所であるため、非常に考えさせられました。
福祉部のみなさん、二日間本当にありがとうございました。
3月8日~農産直売魅力アップ研修会
今日は南会津町田島で行われた農産直売魅力アップ研修会に参加させていただきました。
農家の人が利用している農産物直売所で運営者と生産者双方が実践すべき基本事項や、消費者の購買意欲を喚起する先進的な直売手法を学び、農産物直売所の持続的な発展を目指すという趣旨の研修会でした。 研修会では売り場に置くポップを作ることや商品の袋詰めの仕方、並べ方など消費者の目がいくような工夫のなど、購買意欲がわく直売所を作るために役に立つようなことを講師の方が話されていました。
研修会に参加して、震災の影響がありながらも様々な角度から復興に向けた活動が行われていることに気づかされました。ボランティアのような直接的なサポートだけではなく直売所のような経済的な面のサポートに繋がることで、農家の方の生活の助けになる。そしてこのような活動が町の活性化にも繋がり、これからより必要になってくるのではないかと感じました。
≪写真1:農産直売魅力アップ研修会≫
研修の後、南会津郡下郷町にある塔のへつりに連れていっていただきました。福島県では有名の観光所の一つで国の天然記念物にも指定されている景勝地です。「へつり」とは会津方言で、川に迫った険しい断崖のことを言うそうです。今回の震災で直接的被害は免れたようですが、先日の記事と同様に観光地の利用者数は激減しているようです。実際に私たちが塔のへつりにいるときも観光に来ている方はほとんどいませんでした。福島第一原子力発電所から離れたこの町でもそのような事態であることを知り、風評被害の及ぼす大きさに衝撃を感じました。
≪写真2:塔のへつり≫








