海の近く。本当に必要とされていること。
今日は午前には広田湾の漁師さんたちとイシカリ貝の漁に使われる仕掛けづくりをしました。実際に漁場に入っていくのも、漁を体験するのも、漁師さんとふれあうのも、どれもこれも初めての経験ばかり。潮の香りを感じながら教えていただきながらの作業の中、少し照れくさそうに話しかけてくださいました。漁のこと、災害のことやご家族のことなど様々なお話をする中、着実に近くなっていけていることを感じました。この漁場という場所がそうさせるのでしょうか。漁師さんたちも漁のお話をするときには生き生きとして、ただ海は自分の一部だと、畏敬の気持ちを持ちながらお仕事をされていることが伝わってきました。そんな作業をしながらの時間は皆さんとふれあえるのが楽しくてあっという間でした。休憩も挟んでの午前の時間は仕掛けを完成させ、皆さんと写真を撮りました。
お昼には漁師さんのお宅に伺いました。家が高い場所にあったため地震の被害ですんだそうです。ご家族とともにご飯を頂きながら、お話を聞かせていただきました。そんな中でたくさん考えることがありました。
津波を含め災害のお話ももちろん聴くことができました。津波がやってきたのは1度ではありません。押しては引いていくそれは物凄い音を立てて何度も何度もうっては返しました。それは夜通し続いたといいます。私たちが作業していた作業場も全て水に浸かり、保管していた道具も流され、漁に使っていた船も流され、災害後は片付けから始まりました。そんな中で続いて災害後の行政対応や仮設住宅の現状、保険や保障のお話も聴き、現地の方々の現状を感じ、そのご家族とともにある生活を感じました。しかし、私にはどうすることもできません。そして現地の方々も私たちになにも求めてはいませんでした。若い私たちに出来るのはただ足を運んで、一緒に笑って、話すことでした。「ただ、遊びに来て。笑顔だけもってきて。」と優しく、そして力強く言葉をかけられました。そして、この現状をたくさんみて、感じて。たくさんの人に知らせて欲しいと。ただ来てくれるだけでいい。「大学生が来るよー」といえば朝からはりきって昼食をつくるおばちゃんたち。その場面を思い浮かべただけで、笑顔になりました。様々な人が様々な被害にあっています。しかし、求めておられることの根底にはそういう思いがあるのかもしれないと感じました。
また、私にとってはそのようなお話を聴くことができたと同時に少しの時間ではありましたが実際に漁師さんたちと話し、漁に携わることができたことも収穫でした。海のこと、漁のことを語る漁師さんは本当に輝いて、かっこよくて素敵でした。震災がなければこのタイミングで訪れることもなかったのだと思うとこの出会いを大切にしたいと思います。訪れなければ分からないことはたくさんありましたが、それは言葉にしてしまえば簡単ですがそれを実際に行動して、感じることの大切さに気がつきました。同時に自分がこのような機会をいただけたことに改めて感謝しました。もっとたくさんの人々が現地の方々とかかわり、つながりを持っていけることを信じています。
写真1 広田湾での集合写真。楽しく、充実した時間でした!
献本作業
写真①《積まれた本》
写真の本がこの後どうなるか分かるでしょうか?
この本は全国からここ遠野市役所に送られてきた本です。しかしこの本は司書の方たちが何度も献本した結果、本焼けが酷かったり、本の中にラインを引かれていたり、カバーが破れていたりと状態が悪いと判断された本の山です。これらはこの後処理場に行き処分しなければなりませんでした。
今回、僕は遠野市役所が行っている沿岸部の文化復興支援を手伝わせていただきました。ここでの活動は大きく二つの柱からなっています。一つ目は、津波により流され海水や泥などにより汚れた貴重な資料を綺麗に整理する活動です。二つ目は、全国から被災地に向け送られてくる本をジャンルごとに分類する活動です。僕は二つ目の本を分類する活動に主に参加させていただきました。なぜ分類が必要かというと寄付された本をただ沿岸部に送るのでは、送られた側に必要のない本が送られることがあります。これだと、ただ場所をとってしまい邪魔になってしまいます。そこでこの遠野市役所で本を分類し、欲しいと依頼された本を素早く見つけ送ることのできるように分類をしています。その他にも先ほど写真で見ていただいた状態の良い本、悪い本の仕分けも行っています。
写真②《仮の倉庫》
ここは実際その仕分けられた本が保管されている倉庫です。送られてきた本の数は現在までに約25万冊です。送られてくる本の中でもっとも多いのが詩など文芸書に分類されるジャンルの本です。また作品別に見て最も多く送られてきた作品は『星の王子様』の100冊で、次いで『五体不満足』だそうです。寄付される本の傾向としては少し前に流行した本が多いそうです。逆に日曜大工やレシピ本など実用書は不足していて足りないそうです。また倉庫で使っている本棚の数にも限りがあり、現在は東日本大震災の時に倒壊の認定をされ、取り壊しになった遠野市役所の建物で使われていたロッカーなどが本棚の代わりとして使われています。下の写真は現在、本棚として使われている職員のロッカーです。
写真③《仮の本棚》
手伝わせていただいた職員さんが「本を送る際は連絡を入れてほしい」とおっしゃっていました。誠意を無駄にしたくないことや、十分に足りている本を送られてくると場所にも限界があり、保管場所に困るからです。また事前に連絡を入れていると本が到着した際に本の仕分けがスムーズにでき時間の短縮にも繋がります。
僕が手伝わせていただいたこの活動で学んだことは、ただ被災地に物資を送るだけでは迷惑になってしまうということです。ニュースなどでこういったことは耳にしたことはありましたが、実際にその現場を見るとより一層深く考えさせられるものがありました。物資を送る場合は現地でいま本当に何を必要としているのかを理解し、いざ送る場合は連絡するのが良いと思いました。
”(鵜)う~の!はまなす商店街”にあづまっぺ!!
始めて釜石市鵜住居町にある“う~の!はまなす商店街”へやってきてから3日目。
遠野から釜石まで電車でぴったり1時間。
そこから100円で市内を循環するワンコインバスに揺られて20分。
雪景色には慣れても崩れた防波堤や瓦礫の山は、通るたびに力がこもる。
ワンコインバスは仮設をくまなく通るので、乗り合った地元の方とお話できるのが利点。
昨日はバスの行き先を間違え慌てて途中下車。
鵜住居行きの路線まで歩いて戻ったものの次のバスは1時間後…。
その窮地を救ってくださったのが停留所前の仮設で一服していたお父さん!!
はまなす商店街まで車で送ってくださる最中、
車の速度を落として教えてくださったのはお父さんの家があった場所。
いろんな不安や現状を話してくださった。
お父さんからいただいた“がんばって”の応援に。
私たち、ふるさと応援隊の団長は釜石のお父さんやと実感。
さて。
ここ“う~の!はまなす商店街”では私たち関大生2人は、
北海道のNPO法人“ねおす”の一員として活動中。
何故?
それは、また次に書きます。
まずは明日のキャンドル企画がんばっぺし!
写真①:どの辺りにキャンドルを並べるか検討中
地震が引き起こした「陸の津波」
今回の震災で決壊した須賀川市ある藤沼ダムに連れていっていただきました。3月11日に発生した東日本大震災の強い揺れを受け、地震直後にダムは決壊し家屋や田畑を流失しました。下流の長沼地区と滝地区では死者7人、行方不明者1人の8人が犠牲になりました。そして、全壊した家屋は19棟、床上浸水家屋55棟という被害を出しました。
ダムの周囲は一周できるように歩道と車道で囲まれていましたが、震災で歩道は崩れ落ち、とても歩ける状態ではありませんでした。
≪写真1:崩れ落ちた歩道≫

決壊した方向に向かって車道を歩き進めるごとに道のひび割れは大きくなり今回の震災の被害の大きさを物語っていました。
≪写真2:ひび割れた道路≫

決壊部分は震災前にあった道路もなくなりすべてが流されていました。ニュースなどでは沿岸部の津波による被害や原発事故が多く取り上げられていますが、私たちが見に行った藤沼ダムは甚大な被害、犠牲者が出たにも関わらずあまり報道されていないのが現状です。
≪写真3:決壊部分≫

そして、現在課題とされているのが今後のダムの補修についてです。灌漑地域では田畑(水田)に支障が出ており、農業用水の必要性から早期の復旧を望む声があがっていますが、用水の必要性を認めながらも同じ場所での補修を行うことが危険であるという意見があり、再建について地域住民の意見は複雑であるようです。課題となっている藤沼ダムは貯水容量が約150万トンの灌漑用ダムで「アースフィルダム」と呼ばれる台形状に土を盛って作られたダムです。そして、震災前から老朽化で水が漏れていたため改修工事が行われていました。地域住民からは耐久性に問題があるのではないかと懸念されていたようです。このように早期の復旧を望む住民の方、震災前や補修に関する不安を感じている住民の方の双方が安全で安心して生活を送れるような対策が取られるべきではないかと感じました。また、この被害をたくさんの人が知ることで今まであまり知られていなかったダムについてのリスクの認識がされるのではないかと考えました。
3月8日~農産直売魅力アップ研修会
今日は南会津町田島で行われた農産直売魅力アップ研修会に参加させていただきました。
農家の人が利用している農産物直売所で運営者と生産者双方が実践すべき基本事項や、消費者の購買意欲を喚起する先進的な直売手法を学び、農産物直売所の持続的な発展を目指すという趣旨の研修会でした。 研修会では売り場に置くポップを作ることや商品の袋詰めの仕方、並べ方など消費者の目がいくような工夫のなど、購買意欲がわく直売所を作るために役に立つようなことを講師の方が話されていました。
研修会に参加して、震災の影響がありながらも様々な角度から復興に向けた活動が行われていることに気づかされました。ボランティアのような直接的なサポートだけではなく直売所のような経済的な面のサポートに繋がることで、農家の方の生活の助けになる。そしてこのような活動が町の活性化にも繋がり、これからより必要になってくるのではないかと感じました。
≪写真1:農産直売魅力アップ研修会≫
研修の後、南会津郡下郷町にある塔のへつりに連れていっていただきました。福島県では有名の観光所の一つで国の天然記念物にも指定されている景勝地です。「へつり」とは会津方言で、川に迫った険しい断崖のことを言うそうです。今回の震災で直接的被害は免れたようですが、先日の記事と同様に観光地の利用者数は激減しているようです。実際に私たちが塔のへつりにいるときも観光に来ている方はほとんどいませんでした。福島第一原子力発電所から離れたこの町でもそのような事態であることを知り、風評被害の及ぼす大きさに衝撃を感じました。
≪写真2:塔のへつり≫








