3月2日~お昼ご飯・道の駅~
今日は洋野町にある喜利屋というお店で昼食をとりました。洋野町は漁業で有名で、特にもぐり漁が盛んです。ウニやアワビやホヤといったものが養殖されています。洋野ではチリ地震の津波で死者が多数出ており、そこから対策をとっていたことや津波の教育をしっかりしていたおかげもあり、今回の東日本大震災では被害も比較的小さかったそうです。だからもぐり漁はもう再開されているそうです。
そこで、みんなでホヤの刺身をいただきました。みんなホヤを食べたのは初めてでした。ホヤは海水の味が強く、噛んでいくと苦みが出てきます。塩辛さはすごく好みだったのですが、あの噛んでいくほどに増していく、渋みはちょっと苦手だなと思いました。地元でもちょこちょこ苦手な方がいらっしゃると聞きましたが、名物になっているということは好きな方にはきっとたまらないのでしょう。
私はホヤの刺身といくら重をいただきました。とれたてなので普段食べているいくらより甘みがあり、すごく口のなかでプチプチとはじけました。本当においしかったです。これからもっと本格的に漁業が復興していくことで多くの方に新鮮な海産物を提供することができ、それを求めて人が来てくれることによって観光業ももっと発達していくと思いました。
また移動の途中に産地ふれあい広場センターという、地元でとれた野菜やお魚また地元の方が作っておられる郷土料理が売っていました。ここは地元の方も多く利用されていました。魚は、頭や内臓をとって日干しされていました。やはり魚が新鮮にとれる洋野町だからできることだと感じました。
もう一つは三陸鉄道の野田駅にある道の駅に行きました。ここでソフトクリームをいただきました。このソフトクリームは野田の特産品である野田塩と、ゆめ牛乳を使っています。特に夏には人気だそうです。濃厚でクリーミなのにさっぱりしていておいしかったです。野田塩は昔作られていたものが、規制を受け中止していたのを貫牛さんの提案でまた作られるようになったそうです。また郷土料理である田楽と串もちをいただきました。みその風味が香ばしくて、すごく美味しかったです。
たくさんの美味しいものに出会えました。これを一つの観光要素に取り入れ、グルメツアーを組んで観光客に来てもらうことで雇用も生まれ、また観光客の方は東日本大震災の怖さを実感できると思います。
3月2日~洋野町編~
本日は前回の記事でも書かせて頂いた「いわてあおもり復興応援協議会第二回商品化会議」において紹介されていた久慈市周辺湾岸部を、久慈広域観光協議会の水堀さんが案内してくださりました。
洋野町は漁業ではホヤやウニ、農業では寒さに強いホウレンソウや椎茸に力を入れており、それらに加えて牛を飼って酪農をする人もいます。漁業をする人は漁業だけ、農業をする人は農業だけ、という風に分けているわけではなくむしろ兼業で行う人も多くいるそうです。農業では兼業している人を割と見かけますが、漁業や酪農は農業よりもさらに専門性が高く専業のイメージがあったため意外でした。しかしこれらの職業は安定した収入を望める職種ではないため、いくつか行うことによってリスクを分散させているのかもしれません。
現在私たちが泊まらせて頂いている宿舎の周り(久慈駅周辺)はあまり地震や津波の被害を感じさせないのですが、久慈とほとんど目と鼻の先にある洋野町では、湾岸部ということもありポールが曲がっていたり、マツの木が枯れていたりと確かな被害状況が今なお残っていました。目を引いたのが住宅街の風景です。均したように平になっている土地がいくらか続いたかと思うと目立った傷のない住宅が並んでいる土地、その隣にはまた平地がしばらく続くという具合で上から見ればまだら模様になっているのではないかと思うような不思議な立地となっていました。大きな損傷もなく立っている家は真新しく丈夫にできていたのかと思い、水堀さんに尋ねてみると必ずしもそうではないらしく、同じ津波を浴びてもその土地によって波の角度が変わったため勢いもばらつき、それによって被害状況がまばらとなったそうです。
それからもう一つ考えさせられたのが水堀さんのお話です。漁師の方にとって船は生活の糧であり、そのため津波の警報が出た際、今後の生活を守るために沖の方まで船を持って行った方もいるそうです。沖の方まで持って行けば岸においているよりも少しぐらいは被害がましになるためですが、当然漁師の方のリスクは大きくなります。命をかけてでも守ろうという心意気なのです。
命がなによりも大切というのは当然のことですが、そこで助かったとしてもその後の生活が送れなくなってはどうにもなりません。
実際災害が起こった際に生き残ることができたとしても、その災害によって職を失って生活に困る人は多くいます。そういった兼ね合いが難しいと感じました。
洋野で訪れた「ウニ栽培センター」は津波で大きな被害を受け、現在は使用されていませんが大規模ウニ栽培施設であり、その全てを育てあげて売るわけではなく稚ウニの状態で他の地域へ販売するものもあるそうです。
【現在のウニ栽培センター】
久慈組の、今後の取り組みについて
3月1日の早朝、遠野駅から列車に乗り、盛岡で久慈行きのバスに乗り換えました。
久慈市は白樺の街とうたわれているだけあり、途中の庭坂峠では、あたり一面に白樺の木が生えていて、とても鮮やかでした。
ですが、久慈市の名物は何かと尋ねても、いまいちピンとこない人が多いのではないかと思います。実際、自分もそうでした。だから、久慈市へ人を呼ぶためには、このような名物のPRも推し進めていかなければいけないのだろうなぁ、と感じました。
久慈に到着して、久慈広域観光協議会の貫牛さんらを交えて、今後の活動を話し合う会議に参加しました。
これからしばらく、久慈市や野田村で活動するわけですが、活動するうえで大切なことを学びました。
それはまず、最初の数日間で、地域に溶け込むということです。いきなり調査という名分で相手に話を聞けば、相手もかしこまってしまいます。普段の関係の中での日常会話で得た情報が、一番ふさわしい情報であるということを学びました。
そして、そのことを踏まえ、ボランティアの方をはじめ、東北に来ている人が減少していることについて、何がボトルネックになっているのかを調べて、それを情報発信するということです。何度も繰り返されていることですが、改めてこの活動の目的を確認しました。
また、短い間ですが、久慈広域観光協議会の一員として活動するわけなので、やろうと思っていることは何でもチャレンジできる可能性があります。しかし、自分で何かやりたいことを決めないと、時間はいたずらに過ぎていきます。
正直、これを聞いたとき、自分は不安に思いました。甘えているようですが、何もかもセッティングされていてやることが決まっており、自分は言いなりになって働くものだと考えていたからです。
しかし、このような機会はそうそう訪れるわけではありません。ですから、積極的にいろいろなことにチャンレジして、精一杯やっていこうと、改めて思いました。
ボランティアを見つめなおして
遠野滞在3日目。
この日の午前に遠野組先発チームの藤井・但馬・矢嶌・松葉の4人は遠野山・里・暮らしネットワークが活動している産業復興会館に行き、代表の菊地新一さんにご挨拶に伺いました。そこで普段遠野山・里・暮らしネットワークの活動内容やボランティアについてのお話を聞くことが出来ました。
普段どのようなボランティア活動をされているのですか、とお尋ねしたところ瓦礫の撤去作業が8割以上を占めるとのことでした。ボランティアに初めて参加するボランティア初心者の方には地域のネットワーク作りに努めてもらったこともあるそうです。今回の地震の後、地域の方々が離れ離れになってしまった現状もあり、何とか地域のコミュニティーを復興させようとワークショップや足湯を行い、地域の方々が集まる機会を設け、そのお手伝いとして地域のネットワーク作りのボランティアにも取り組んできたのだとお話しくださいました。
(写真1説明:EAST LOOPプロジェクト ハートブローチ)また、「EAST LOOP」というブローチを津波の影響で仕事を失くした被災者の方が手編みで一つ一つ作り、販売するといった被災者の労働面における復興にも取り組んでいるそうです。主に震災前は魚の加工場で働いていた方で女性の方がほとんどだそうで、東北・関東で販売するほか京都や大阪の高島屋などの百貨店でも販売しているそうです。私も可愛さのあまり購入してしまいました。被災地の方々と、ハートでつながっていたいという意味を込めシンプルな2つのハートからなるニット製の手編みブローチ。
(写真2説明:右上からピンク、水色、赤色、黄色 他キミドリの計5色)カラーも5色展開でデザインが凄く可愛いと思いました。このブローチを作った生産者には商品本体価格の50%が直接届くようになっています。被災された方々が一刻も早く職に就き、経済的に復興できる何かのきっかけになればとこのプロジェクトは立ち上がりました。菊池さんは東日本大震災からもうすぐ1年を経とうとしている今、被災地の状況は日を追うごとに変化してきていると言います。被災地に物資を送っていただくよりかはこのハートのブローチを買っていただいたほうがよっぽど良いボランティアになると語っていました。このお話を聞き、単にボランティアといっても様々な形のボランティアがあるのだと実感しました。被災地の状況が変われば、支援する方法も当然変わるのです。だから常に被災地の今を知ることは凄く大切なことだと実感しました。
最後に菊池さんの願いはとにかく被災地に来てほしい。現地に来て何もしなくていい、ただ来てくれるだけで立派なボランティアなのだと。忘れられるのが一番辛いのだと。とにかく被災地に足を運んでいただいて、そしてそこで見た光景を忘れないでいただきたい。それが一番伝えたいことだとおっしゃっていました。 一人でも多くの方が被災地に足を運び、何かを感じることで今後の復興活動、また次の震災に向けての取り組み方に大きく影響するということを知りました。
またfacebookでもサイトを立ち上げており、facebookのEAST LOOPページでは、購入された方の応援メッセージ等も書いていただいております。購入者のお声が聞きたい方はfacebookのEAST LOOPのページをご覧ください。
facebookのEAST LOOPのページはこちらから→www.facebook.com/EASTLOOP







