3月
9

献本作業

Category 遠野班     Tags
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写真①《積まれた本》

写真の本がこの後どうなるか分かるでしょうか?

この本は全国からここ遠野市役所に送られてきた本です。しかしこの本は司書の方たちが何度も献本した結果、本焼けが酷かったり、本の中にラインを引かれていたり、カバーが破れていたりと状態が悪いと判断された本の山です。これらはこの後処理場に行き処分しなければなりませんでした。

今回、僕は遠野市役所が行っている沿岸部の文化復興支援を手伝わせていただきました。ここでの活動は大きく二つの柱からなっています。一つ目は、津波により流され海水や泥などにより汚れた貴重な資料を綺麗に整理する活動です。二つ目は、全国から被災地に向け送られてくる本をジャンルごとに分類する活動です。僕は二つ目の本を分類する活動に主に参加させていただきました。なぜ分類が必要かというと寄付された本をただ沿岸部に送るのでは、送られた側に必要のない本が送られることがあります。これだと、ただ場所をとってしまい邪魔になってしまいます。そこでこの遠野市役所で本を分類し、欲しいと依頼された本を素早く見つけ送ることのできるように分類をしています。その他にも先ほど写真で見ていただいた状態の良い本、悪い本の仕分けも行っています。

写真②《仮の倉庫》

ここは実際その仕分けられた本が保管されている倉庫です。送られてきた本の数は現在までに約25万冊です。送られてくる本の中でもっとも多いのが詩など文芸書に分類されるジャンルの本です。また作品別に見て最も多く送られてきた作品は『星の王子様』の100冊で、次いで『五体不満足』だそうです。寄付される本の傾向としては少し前に流行した本が多いそうです。逆に日曜大工やレシピ本など実用書は不足していて足りないそうです。また倉庫で使っている本棚の数にも限りがあり、現在は東日本大震災の時に倒壊の認定をされ、取り壊しになった遠野市役所の建物で使われていたロッカーなどが本棚の代わりとして使われています。下の写真は現在、本棚として使われている職員のロッカーです。

写真③《仮の本棚》

手伝わせていただいた職員さんが「本を送る際は連絡を入れてほしい」とおっしゃっていました。誠意を無駄にしたくないことや、十分に足りている本を送られてくると場所にも限界があり、保管場所に困るからです。また事前に連絡を入れていると本が到着した際に本の仕分けがスムーズにでき時間の短縮にも繋がります。

僕が手伝わせていただいたこの活動で学んだことは、ただ被災地に物資を送るだけでは迷惑になってしまうということです。ニュースなどでこういったことは耳にしたことはありましたが、実際にその現場を見るとより一層深く考えさせられるものがありました。物資を送る場合は現地でいま本当に何を必要としているのかを理解し、いざ送る場合は連絡するのが良いと思いました。

1 コメント “献本作業”

  • taniguchi 2012年3月12日 10:30 PM

    本なども支援物資と同じで、人々の思いやりのこもった送り物のように見えますが、やはり現地の人にとって本当に必要なものかどうかという観点で考えると、難しいところですね。日曜大工やレシピ本が少ないということには少し驚きました。被災者がもっとも必要としているのは、どういう分野の本だと考えているのか、不思議ですね。